377、感謝

「朝起きて、生きていることに感謝。」
若いころ、そんな言葉を耳にしても、正直ピンとこなかった。
毎日そんなふうに思えるわけないだろう、と。

でも今なら、少しわかる気がする。

先日、木から落ちた。
高さは2メートルほど。冷静に考えれば、たいしたことないようにも思える。
でも、落ち方が悪かった。頭から、ドン。

なぜ木に登っていたかというと、銀杏の実を落とすため。
手伝いの一環で、木の上から枝を揺らしていた。
銀杏の木は折れやすい。いつもは慎重にしていたのに、その日に限って油断していた。

枝を揺らした瞬間、バキバキッという音とともに、頭から落下。
「ヤバっ!半身不随かも…」
一瞬でいろんなことが頭をよぎった。

しばらく動けず、まず右手を確認。動いた。
次に左手。大丈夫。
今日に限ってスマホを持っていたことを思い出し、救急車を呼ぼうかと考える。
その前に、足は?右足…OK!左足も…OK!

良かった。動ける。
少し落ち着いて、しばらくそのまま寝ころんでいた。
そして、そろりと起き上がる。
なんだか大丈夫そう。

自力で車まで歩き、大人しく太宰府へ帰宅。

今回の出来事で、改めて「生きていること」に感謝した。
一瞬、車いす生活が頭をよぎった。
でも、動ける。歩ける。コーヒーも淹れられる。
仕事もできる。家族に迷惑をかけずに済む。

本当に、良かった。

何か不思議な力に守られているような気がした。
これまで、感謝が足りなかったなと、しみじみ思った。

あれから10日ほど。
少しずつ、感謝の気持ちが薄れてきているかもしれない。
でも、意識して感謝して生きていこう。

寝る前には「ありがとう」と思える。
明日からは、目が覚めた瞬間にも「ありがとう」と言える人になろう。

生かされている今に、心から。
ありがとうございます。感謝します。

それでは本日も、素敵なコーヒータイムをお過ごしください。
太宰府珈琲

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